技術書典6で僕の中でメインだった本の1つ
ワンストップ勉強会
を読みました。
本の内容
勉強会というイベントに関して、参加者、登壇者、主催者としてのノウハウが詰まっており、小規模・スポンサー付き中規模(100名程度)・社内勉強会まで網羅されています。
僕は今3つの勉強会に関わっていて、VUI LTは完全主催になったので、この本はとても貴重なノウハウがありました。
■参加者視点
まずはconnpass等のページから自分の興味と日程にあうイベントを探してとりあえず行ってみようという第一歩です。
■登壇者視点
プレゼンやスライドの作り方、設備トラブルなどへの想定などのポイントが書いてあります。
■主催者視点
主催者視点の本は他にはあまりないでしょう。
この本は勉強会の主催をしている方々のノウハウが詰まっています。
イベントページの作り方
会場の事前調査
参加者の誘導
遅刻者を意識した開始タイミング
登壇者切り替え時のトーク
ここらへんは主催する側にとっての貴重なノウハウで、とりあえず小規模でも開催してみたい方や、既に開催している方にも新たな視点が得られます。
懇親会の立ち振る舞い
この本に数か所あったのが懇親会の振舞い方です。
参加者が強い人に近づく方法から、登壇者が話しかけてもらうための話し方、主催としての動きなど非常に参考になります。
ぼっちの人を無くしつつ、内輪ネタにならなすぎず、金銭管理しつつ運用していくノウハウは大変貴重なものです。
アウトプットの方法
参加者はTwitter実況や気になった点だけでもブログ等に残したり、登壇者や主催者はその経験をブログやハッシュタグまとめを行うところ。
それらをもとにして次につなげていく流れは大変参考になりました。
僕はたいていのイベントはTwitterにアカウントブロックくらうくらいにツイートしまくっています。
それはインプットしただけだと頭に残らないからであり、また、東京開催がどうしても多い中で遠隔地の人にも開催状況を伝えるためです。
勝手にやっていたことですが、同じようなマインドの人がいて、それらの必要性について語っています。
行動規範
セクハラ、パワハラ、モラハラなどの問題からストーカー等にも触れていて、特に社外イベントでは行動規範を設けることを推奨しています。
僕が主催しているVUI LTでは、犯罪行為を出禁にしました。
曖昧な紳士協定の中で、数十人が集まるイベントをやると、どうしても一定のルールが必要になります。
上記までのがっつりした内容までは求めないにしても、ある程度明文化して周知しておくことは重要だと感じました。
内輪ネタと初心者
特にVUI界隈では、そもそもの市場のパイが小さいのでイツメンがどうしても多いです。
この本では内輪ネタが禁止ではありませんが、初心者を置いてけぼりにすることに警笛を鳴らしています。
これは本当にその通りで、前回の開催をいじるとか、別の場所でもあっていることをフルに全面でだすことはNGでしょう。
初参加者が自分には向いていない(Not for me)を感じてしまったら機会を奪ってしまうのでここは気を付けていきたいところです。
失敗例
勉強会はコミュニティになりますが、その中で消えていった例も記載されています。
この本を見る限り「やらされてる感」や告知をさぼっていくことが要因としてあげられます。
特に社内勉強会における「やらされてる感」は僕も感じることがあって、いわゆる「丸投げ」のとりあえずやっておいてが一番まずいでしょう。
誰も得をしないパターンです。
僕個人がアウトプットしているイベントネタ
僕個人ではたしかに参加時のTwitterやブログはだしてますが、他にも会場設営時のノウハウは実はGitHubにあげています。
本書の著者である 豊田さんの経験も加えてリスト化しています。
何かの参考になれば幸いです。
まとめ
なんでこの本が1000円なのか理解に苦しむレベルの良書です。
勉強会に未参加の方から主催を繰り返しているベテラン勢まで気づきが得られる本だと思います。
この本は買って損はないでしょう。
買ってみて感想を書いて、社内でも社外でも勉強会に参加、登壇、主催として関わっていく未来が作るステップになる本です。