するめごはんのIT日記

主にITネタを書いていくのさ

技術書典5で買ったスマートスピーカー系の本を読み直した

ごきげんよう

この記事は ADVENTERの「するめごはんのVUI・スマートスピーカー Advent Calendar 2018」 の23日目の記事です。

技術書典6に向けて、次にやるならアレをやろうみたいな話がそろそろ僕の周囲でも具体的な話がでてきています。

技術書典5では、「スマートスピーカーを遊びたおす本」を出させて頂きましたが、他にもスマスピ・VUI系の本は技術書典5にて購入していました。

もちろん、1度読みましたが、今回改めて読み直したので、それぞれの内容等にざっくり触れたいと思います。

書評するような立場ではないですし、100%個人の感想です。

そもそも技術書典って何?

今の時期ならコミケが着目される時期で、要するに同人誌即売会です。 それの技術書のみが集まるイベントです。

技術書典

僕が参加した技術書典5は1万人の来場者がいらっしゃいました。

以下では、その場で買ったスマートスピーカー・VUI本に触れていきます。

1.GoogleHomeプチハック

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GoogleHomeプチハック

入ってすぐのサイボウズさんのブースでまさかの200円。

サイボウズさんなので、kintoneの話なのですが、Google Homeアプリのインストール設定からActions on GoogleやDialogflowの設定までがフルカラーでめっちゃ丁寧に書いてあります。

VUI LT7で会場がサイボウズ社であったこともあり、著者のミケさんの登壇をその場で観させていただきましたし、サイボウズ社の森みたいな会場もすごかったわけです。

が、この本の内容、これ絶対200円じゃない。

プチハックと言いつつも、設定類はできますし、kintoneとの連携はもちろん記載されてます。

Google Homeの設定を知りたい、kintoneと連携したい等のモチベーションがあればイチオシです。

2.Raspberry PiではじめるDIYスマートホーム

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Rasberry PiではじめるDIYスマートホーム

表紙これ、怒られないのかと思うんですけども、それはさておいて。

この本はAlexaを使ったスマートホームについて触れています。 そして、タイトル通り、Raspberry Piを使ったスマートホームの話です。

Alexaについても記載がされてますが、スキル作成はNode-REDです。 プログラミングに関する記述はむしろ bash しかないです。

Node-REDの使い方や、Raspberry Piで動かすコード、物理的な環境について語っている本です。

Node-REDでAlexaスキルを扱い方、Raspberry Piなどを使ってセンサー類を扱いたい方にはオススメです。

3.スマートスピーカーアプリのお品書き

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スマートスピーカーアプリのお品書き

サインもらってますが、温泉BBAの方々の本です。

内容は大きく分けてVUIデザインの話と、Clovaのスキルの作り方の二部構成です。

VUIのデザイナーをなさっている元木さん記述部分はさすがデザイナーです。 音声アプリの企画の話から対話設計の話まで、大変濃密です。

特筆すべき点は 音声アシスタント3プラットフォームの機能別比較表 だと思います。 これの何が良いかというと、本当にこれからVUIをやろうとしたときに、どのプラットフォームで何ができるの?という壁に最初に当たるからです。 それが一目でわかります。

執筆時点での日本とアメリカの比較と、Clovaで何ができるかがまとまっています。

スキルの履歴書という発想も僕にはまったくなかったので大変参考になります。

第二部のClovaスキルの作成方法は画面キャプチャが丁寧なのですが、npmのエラー時の対応方法まで記載されているVUI本は他に観たことがないです。

Clovaの画面は変化が激しい状態にありますので、現状とは若干ことなりますが、この本を読んでおけば、スキル作成時に気を付けることが濃縮されている上に、本当に初心者向けに書いてありますので、これからVUIを始めたい方にはオススメです。

巻末の用語集も嬉しい記載です。

4.俺たちが知りたかったAlexaの話

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俺たちが知りたかったAlexaの話

この本は、とんでもないです。 なんで2000円なんだ。安すぎる。

技術書典5で、この本だけは絶対に手に入れるつもりでいました。

Alexaチャンピオンの方々が関わっているというのもありますが、書いた人うんぬんよりも 内容がガチだから です。

例えば、一般的なVUIのデザインや設計だと「ハッピーパスを作りましょう」という感じですが、そんなレベルではないです。

代替パス、シーンの前提、ヘルプなどのパスについても書いてあります。 Experience flowの話は大変勉強になる上に、他にもダメな例、良い例など非常に具体的です。

デザイン面だけでも濃厚ですが、開発面はより一層深いところまで踏み込んでいます。

・ASK CLI
・SSMLの効果的な使い方
・DynamoDBを扱う場合にask-sdkaws-sdkのメリデメの比較
・開発手法
・粒度ごとのテスト
・ツール類の紹介

などなど極めて実践的です。
そして、最後にコミュニティの話と、アウトプットの話になっています。

Alexaでスキルを複数個リリースしてきて、市販本等に物足りなくなってきたら、この本は必読だと思います。

VUIのデザイン部分は他のプラットフォームでも考え方は同様になると思います。
極めて良書です。

読んでみて思ったことは

技術書典5は、そもそも僕自身の人生経験として「同人誌即売会」が初でした。
そしていきなり執筆&編集をやらせてもらい、リアルお仕事にもつながりました。

技術者にとって、本を書くというのは一つの目標だと僕はずっと思っていたわけですが、上記4冊のように様々な人たちが様々な視点で本を書いています。

アウトプットというと、ブログやイベント登壇などが個人的には思いがちなのですが、技術書典に1回本をだしてみると得られることがありますし、自分が経験したからこそ上記の本の「すごさ」がわかる面もあると思います。

というわけで、Qiitaなどのブログ類以外にも、本という形でアウトプットしてみてはいかがでしょうか。

以上。