するめごはんのIT日記

主にITネタを書いていくのさ

Voice UI Transformation~音声ユーザーインターフェースで世界が変わる~ に参加しました

ごきげんよう

本日は掲題の
Voice UI Transformation~音声ユーザーインターフェースで世界が変わる~
というサイバード社主催のイベントに参加してきました。

vuisem01.peatix.com

記事長くなってしまった・・

なんのイベント?

VUIのイベントは技術的なイベントがアーリーアダプターな方がワイワイやってるのが現状。
そんな中で今回のイベントは主に経営層とかビジネス層向けのイベント。

ってか僕、応募資格あったのかわかんないけど、申し込んだら通ったので参加しました。

事前に確認しておいた

イベントに情報があんまりないので図々しくも事前にサイバードさんに確認しておきました。

・スライド後日公開されますか
・スライド当日撮影可ですか
・イベント中に内容をツイートしても良いですか
・ツイートOKならハッシュタグありますか
・電源ありますか
Wifiありますか

で、お返事をいただけて
・スライド公開なし
・撮影禁止
・ツイートはOK
ハッシュタグは #vuitr で
・電源なし
Wifiあり
とのことでした。

で、本日、返答してくれた中の人にご挨拶されちゃったんですけど、ハッシュタグ僕が聞いたから作ってもらったっぽくて、ありがたいのでいつも通りツイートしまくってました。

実際、本日はIoTLTとかぶっているのと、15時から開催で参加できる人って限られてるので、まぁ僕がやればいいか みたいなノリでした。

開始前

相変わらず駅から会場まで遭難してたんですけど、なんとかたどり着いたら、

「〇〇社代表のXXです。」
「お世話になっております。△△のYYです(社長)」
とか、聞いたことある会社のガチ経営層がスーツ姿で名刺交換してて、そこにAlexaの富士山Tシャツの僕がいました。

最近のイベントでサイバード社の方々に顔見知りがとても増えてきている僕なので挨拶まわり。

中身の話

・サイバード社の社長、内海さんのご挨拶
・サイバード社で僕が個人的にお世話になってる根岸さんのご挨拶
テレビ朝日社の藤田さん
アクセンチュア社の中村さん
・パルコ社の林さん
・アマゾン社の柳田さん

という、「統括」とか「本部長」とか「執行役」とかでした。

なんだこのメンバー、、すげぇなって感じでした。

ちなみにサイバード社の社長さん、名刺交換してくれたんですけど、めっちゃナイスミドルのイケメンでした。
もうあの人をイケメンコンテンツにしてもいいんじゃないの?

■サイバード社社長の内海さんのお話

小さいころ、SFとして見ていた世界が現実化してきました。
声によって環境をコントールする世界がすぐそこです。

スマートスピーカーが日本でも各社提供されてきており、今年はVUI元年と言っても良い。

本日はVUIの先進的なエキスパートがそろっているのですよ!
まーでもリラックスして創造力を刺激しましょう!
本日のこの場は、社会的・ビジネス的な好奇心を刺激する場なのです!!

って大変雄弁なお話。
というかあれは演説レベル。

■サイバード社根岸さんのお話

スマートスピーカー日本にきましたね。
今まではテキスト入力とか機械側に人間が合わせてきた時代。
これからは人間本位な直感的レスポンスのUIの時代。

上手に!楽しく!お客様にサービスを伝えることができる!

また、UIの変化により「強者」が再定義される時代になります!

って、これまた壮大なことをご挨拶してらした。
サイバード社すげぇな・・・

テレビ朝日さんの話

テレビとしては4Kの時代。
ヒトが認識できる色を表現できるようになってくる。
影とかはまだ難しいけど。

という話からはじまって、若者のテレビ離れの話とか、テレビ業界のお話。

目の前にAmazonの偉い人がいるのに
Amazon Primeとかでテレビ番組の視聴形態が変わっている。番組みてくれない」
みたいな話を言ってるのすごい。

僕がここで初めて聞いた単語
Hybridcast Connect(ハイコネ)

実はすでに導入されてるけど、なぜか名前が広まってない技術。
スマホ、家電、カーナビとかと連動ができるようなってる技術。

テレビ朝日としては、ドラえもんのおもちゃを作成して、ドラえもん放送時にタケコプターで飛ぶシーンがあると、ドラえもんおもちゃのタケコプターがまわるらしい。

なんだそれ、初めてきいたぞ。

で、テレビ朝日さんとしては
「テレビは進化してきたけどリモコンはそのままだった」
との語りだしからの、音声操作への流れ。

テレビ朝日newsスキル、実はかなりすごい。

高田純次さんが散歩&食事する番組が実は連動されていて
高田純次さんがお食事してる際に
「このお店の情報が知りたい」「ここを予約したい」「この商品が欲しい」
とかでAlexaが対応してくれる。

すごいところはテレビ放送と連携しているので
「ここ」「この」
って単語がリアルタイムなテレビ放送とリンクしてる。

まじかよ。

聞いてた感じだとリリースされてる版では完全対応はまだしてない?

課題もいくつかあるけど、課題の中での一番の課題が
「他局も同じことすると困る」ww
それ公に言ってるのおもしろすぎた。

アクセンチュアさんのお話 音声UIが変えるデジタルとの接点

冒頭挨拶で
アクセンチュア従業員数が44万人になりました トヨタ超えちゃいました」
とか しれっと言ってるところからスタート

お話としては二部構成
1.スマートスピーカーを取り巻く環境
2.音声UI進化の方向性として自動車業界の例

■1.スマートスピーカーを取り巻く環境

日本でも2018年中に16%のキャズムが超える勢い。
遅くとも2019年中には一般家庭にも普及するだろうとのこと。

通信業界や、家電業界からお話が結構きているそう。

スマートスピーカーについての認知度は若年層が高いのは否めない。
特に子供が話しかける。

スマートスピーカーを所有している人は毎日使ってる人が多い。
週に数回という利用者も含めると、全体の80%

今まで、新しいガジェットがでてきた場合は、一瞬だけ使って去っていく流れだったけど、スマートスピーカーは継続利用率が高く、満足度も高い。

その理由として
「80年代にヒットした曲を流して」
「今の気分にあった曲」
みたいなあいまい検索ができるところがポイントとみている。

ニュースにおいても
「今日、おもしろかったニュースは何?」
みたいな聞き方を会話するように使うユーザが多い。
これはスマホでは考えられない。

それに、言葉で伝えることはユーザの負担が非常に少ない。

スマートスピーカーの利用者は、スマートフォンの利用時間が減少する傾向にある。

アメリカの事例ではあるけれど、友人と食事に行く際に
「職場に近くて、友人と言ったことがないお店」
という聞き方ができる。
これはスマホでは対応できない。

■2.音声UI進化の方向性として自動車業界の例

TOYOTAのコンセプトアイという動画のご紹介。
探したら以下の動画だった。

www.youtube.com

この動画に対する反応が西洋と東洋で別れたというのが面白い。

西洋は車はサーバント。あくまで執事のようなポジション。
東洋だと車に対する位置づけに上下関係がなくて、パートナーとして考える

BMWは、あくまで人間がやりたいことを実現させる方向性。
最短経路とか渋滞の迂回とか。

TOYOTAは、ヒトを理解して、ドライバの感情を考えて意味のない会話をする。
時間に余裕があったら海岸を通るようなルートを選ぶとか。

この方向性の違い、聴いててすごいおもしろかった。

あと、自動車関係ないけど「シーマン」の話がでてきた。
キャラクター設定がやはり重要らしい。

そしてこのセッションは質疑応答があった。

▲Q1
スマホで検索をする場合、シニアほど利用率が高い。
スマートスピーカーがシニア率低いのは新しいからでしょうか?
利用率だったらシニアの方が高くなるのでは?

A1
興味度、認知度は若年層が多い。
シニア層の利用頻度は実際には確かに高い

▲Q2
タイトルが「音声とデジタルの接点」だったけど、将来的に声だけで個人認証する可能性はどのくらい?

A2
ネットワークやマシンリソースが無限ならできるし、技術的にも可能。
けれど、スタンドアロンやネットワークが制限されている環境だとかなりの時間を要する。
そこに話者の識別をするステップを重ねると、レスポンスが増えて不便になる。

▲Q3
Eコマース利用の割合が低く見えた。
今後拡大していく方向性やタイムスパンはどうなるか。

A3
それはEC側の対応が必須
アメリカだとレストラン側が対応していたりする。
ユースケースの拡充で増えていくとは見込んでいる。

▲Q4
自動車の場合、情報系と運転操作系で対応が違うはず。
情報は誤ってもいいけど、運転を失敗すると事故になる。
音声でどこまでできるのか。

A4
音声での車の運転操作は現状はしていない。
それに加え、セキュリティとしても非常にクリティカル。
今後、インフラセキュリティとともに見直されていく大きな課題。

■パルコさんの話

パルコは今年で50周年の記念の年。
2019年に渋谷PARCOが開業予定なんだけど、ビルを壊すときに派手にやりすぎて撤退すると思われてしまったw
撤退はしないのでビルができるまで待っててくださいw

パルコとしてはVUIのスタートは今にして思えば、Pepper+Naviiでの接客。
Naviiというロボットがお客さんの目的地まで連れていく。

有人のインフォメーションカウンターはどうしても1階とかに限定される。
しかも集計は手作業で情報が可視化されない。
けど、Alexaを設置したり、ロボットでの接客により、
どんなことを、どの階の、どの場所でお客さんが質問したのかが可視化された!

そしてAlexaでのパルコスキル開発の苦労話。

▲苦労点1
ショップ名を正しく言ってくれない。

解決策その1 ひたすらテスト 効率めっちゃ悪い
解決策その2 音声ファイルに録音して修正があったら修正指示

▲苦労点2
ユーザによって言い回しが違う

解決策
ひたすらカスタムスロット

トイレも「厠」とか入れた。
文房具も「文具」とかある。

あー・・・これ僕のデュ〇ルシステムですら死ぬほど大変だったやつ・・・・

▲苦労点3
もともと家庭設置が目的のEchoをパルコのビル1階に設置すると、盗難される問題や雑音の多さが課題だった

解決策
やってみたら結構なんとかなった

ところが、それで使ってたら
「ほかのスキルを使われる可能性」
がでてきた。

現場から
「ずっと競馬の話が流れてるんです!!」
ということになったww

さすがに競馬はまずい!!

となったらしい、

なので、Alexa for ビジネス、日本はやくしてくださいよぉ~ とのこと。

そして意外なことも。
フロアによって案内の内容がすごく違う。

3階でトイレの場所を聞かれたら「4階」と答えるのが正しい。
これは場所を認識させないといけない。

で、実はこの問題結構重要だった。

有人のインフォメーションカウンターにトイレがどこか聞くのはとても恥ずかしい行為。
なのでAlexaに聞いたら
「トイレは〇〇です」
と流れるのでめっちゃ恥ずかしい
というお客様からのお声があったので、「お探しの施設は~~」の言い回しに即時対応

今後は新規入店テナントへの研修マニュアルもAlexaに話すようにすればマニュアルいらない。
あとパルコは渋谷だと外国人多いので多言語対応したい。
そして「花柄ワンピースのおすすめ」とかをトレンドで拾ってお客様にお勧めしたいそうだ。

お客さんの問い合わせワードが可視化されれば、テナント側の商品配置位置の変更を勧めることもできる。

で、話変わって、Amazon Goがレジがなくてすごい!
ショッピングモールとは動きが違う。

serendipityが大事だとパルコは考えてます。

serendipityはこんなワード。偶然にも幸運をつかむとかそんな感じらしい。

セレンディピティ - Wikipedia

Amazonジャパンの話

Alexa, Voice Innovation and Transformation

Alexaの発端はスタートレック
現実でもそろそろ声で操作できるべきじゃね?
って話から始まったらしい。

そしてAmazonとしてはEchoを
AIとかスマートスピーカーとか言ったことは実はない。
そんな領域にはまだまだ達してないからだ。

最終的にはEchoのチームはいらなくなる。
「いつでも、どこでも、誰にでも」
Alexaがあるような世界になるから、Echoというチームはいらなくなる。

Push通知は当初、ユーザ負担が高いと考えていて対応してなかったけれど、災害時や交通事情などはPush通知するようにした。
そして今では、例えば全国タクシーのスキルでPush通知がされているようになった。

そして日本国内において
すでにspot対応のスキルが50以上リリース済みである!

で、肝心?のマネタイズ。
日本の現状としては、オーディオファイルに入っているか、外部システムで会員扱いになっているのはOK。
けどスキル内での課金は日本未対応だし、いつ対応するとも明言できる段階ではないとのこと。

参加してみて

経営層視点のイベントは滅多に参加できないので面白かった。
デモとか実例の動画が多かったのがわかりやすい。

質問とか、やりとりしてる会話を聞いてると経営層の関心は、やはり
「どんだけ広まるの?」とか「お金になるの?」
って感じ。
そりゃあそうだけど。

技術的にどうこうのお話はやっぱりほとんどなかった。
パルコさんだけスキル作成の話があったけど、他は市場感のお話だった。

Hybridcast Connect(ハイコネ)
は初耳だったけど、これは面白そう。

あと、Amazon社がいらっしゃったからだろうか。
Alexaの話しかなかった。
LINE社のイベントの翌日なのに、LINE社の名前をごまかしてた面もあった。
忖度ってやつか?
個人的にはなんだかなって思ったところ。

の、わりに参加している中で有名企業やフリーランスのエンジニアリングしてそうな人もいらっしゃった。

なんでそれがわかったかって、ピザ食べてたら
「あ!デュ〇リストの人!」
ってお声がけがあったからです。
エンジニアはエンジニアで集まってた。

やっぱそこらへんの人たちは、こういう経営層向けイベントにも参加して情報収集してるんだなぁ。
Facebookでつながらせてもらえました。